こんにちは!みきこです。今回は病気についてのちょっとナイーブな話です。
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「がん」であることを、周りの人に伝える?
「がん」であることを、周りの人に伝える?
私の結論としては、“伝えたいと思った人には伝える、伝えたくない人には伝えない”です。
「がん」は2人に1人がかかるといわれますが、まだ社会の中で「がん」という病気に対する理解が進んでいないと個人的には思います。
私は看護師として、病院で働いていたこともあり「がん」はわりと身近な存在であったはずです。しかし、自分自身が「がん」と診断された時、すごい衝撃を受けたことを覚えています。
「がんは特別な病気ではない」そう思っても、私の心の中は穏やかなものではありませんでした。医療関係者の私の心が穏やかったでなかった事を考えると、医療関係者ではない方ががん告知を受けたときの、衝撃は計り知れません。
がん告知をうけた後悩むのが“周りに伝えるか”“どう伝えたらいいのか”。これはあくまでも私の場合ですが、参考になったら嬉しいです。
「がん」であること家族に伝える?
私が「がん」を最初に伝えたのは夫でした
私は、ひとりでがん告知を突然受けました。その為、一緒にがん告知を受ける事は出来ませんでした。
がん告知を受けた後、すぐに待合室で夫にメールで「検査の結果、がんだったことが分かった。」という伝えました。突然の報告しだったのでその日はすっとんで家に帰ってきてくれました。自宅で、細かく検査の結果を伝えました。
親に「がん」を伝える
私の中で「親に病気を隠す」という選択はありませんでした。一緒に住んではいませんが“なんだかおかしい”と病気に気付いてしまうだろう、と私は思いました。
「親より先に病気になって申し訳ない」「親に心配かけてしまうのではないか」そういう気持ちもありました。
私の場合は、がん告知を受けた直後の待合室で、母にがんだったこと、手術が必要になることをメールで伝えました。母はすぐに電話をかけてきました。「迷惑かけていいんだよ、大丈夫だからね。反抗期でそんなの慣れている、そんなの気にしなくていい。家族なんだから!!」と言ってくれました。治療を受ける中で、落ち込むこともありましたが私の心の支えとなってくれました。
父は母経由で聴くことになりました。連絡もあまりこなかったので意外と冷静だな、なーんて思っていたのですが、がんを伝えた数か月後に、「がんに効くお茶」とやらを渡されました…苦笑
看護師の子どもに「がんに効くお茶って・・・(笑)」と思いながらも、やはり子どもからがん告知を聴き、何とかしてほしいという気持ちもあって、調べてこのお茶を買ったんだな・・・と思い、一応いただいて帰ることにしました。(笑)
祖母には「がん」であることを伝えませんでした
祖母には、家族で考えた結果、「がん」であることは隠すことにしました。何故伝えなかったか?私の祖母は、祖父が亡くなった際、ひどく落ち込み全く食事もとれないくらい精神を病んでいたからです。自分の孫から告知を受けたとき、私の祖母は大丈夫なのだろうか・・・という懸念があったからです。
祖母には伝えなくてもいいのではないか、というのが答えでした。祖母は、私ががんの治療を受けた事を知らないので会った時には「我が家はがん家系だから気をつけてね」と言われます。頭の中でもう、がんにかかっています、ばあちゃんごめんね・・・と思いながら「そうだね、気を付けるね」と返事しています。今後も、祖母には隠すつもりです。一緒に住んでいた場合には、祖母にも伝えたかもしれません。一緒に過ごす場合には、隠すことが出来ないと思うからです。
「がん」であること職場に伝える?
上司
私の場合、看護師の正社員で働いていたので上司へは「すぐに伝えなくちゃ!」でした。理由は、常に人手不足の職場だったからです。手術をする関係もあり、お休みの調整が必要だったので、出勤日にすぐ伝えました。
「先日、病院に行ったところ甲状腺がんであることが分かった。手術が必要で〇月を予定しています。手術後は〇か月は自宅療養が必要であることを言われています。」という事を伝えました。
上司も看護師である為、病気について理解してくれるのは早かったと思います。「仕事をする上で何か配慮する事はあるか?」など、聴いてくれました。シフトの調整をしていただいたり、術後は、しんどかったので少しの間夜勤を免除していただきました。
職場の上司へは、隠しておきたい気持ちもありますが、病気のことを伝えておくほうが配慮してくれるのではないかと私は思います。
職場のスタッフ
上司へ伝えた後、仲のいい先輩・後輩に直接伝えました。
病気のことを伝えていないスタッフもいましたが、だいたいの人は私の病気に気付いていたと思います。何故なら私の勤務先は病院で、看護師ですからね。「体調大丈夫?無理しないでね」と優しく声をかけていただき、有難かったです。
ただ、働いている中で嫌な思いをした事もあります。「がんなのに良く働けますね、僕だったら無理です」と、言われた事があります。その時は自分が何を言われたかよくわからず、ぼう然としましたが家に帰ってから号泣でした。
気持ちに余裕がある今だったら「は!?治療費だってかかるし、稼がなきゃいけないんだよ。“なのに”ってどういう意味!?私が今、どういう気持ちで働いているか、わかりもしないくせに!!」と伝えていた事でしょう・・・。その当時の私は、看護師にこのフレーズを言われた事が大変ショックでした・・・。いや、今でも根に持っています。
友達に「がん」であること伝える?
私が伝えたいと思った人には伝えました。
上記のように、ごくまれは人のデリカシーにかける発言で傷つくことはありましたが私は伝えて良かった!と思っています。
なんとなくですが「病気のことを好奇心で聞いてくる人」はわかりました。その時には、スルーしていました。そんな人に伝える必要はないと判断しました。
まとめ
病気のことって、かなりプライベートな個人情報なわけで、周りの人に自分が「がん」であることを“伝えたくない”“知られたくない”気持ちがあって当たり前。
もしかしたら、伝えたことでこの先、嫌な思いを時にはするかもしれません。だけど、私これだけは言えます。
ひとりで病気のことを抱え込まないで良かった!嫌な思いもしたけど、伝えて良かったことの方がはるかに多かった。
家族でも、配偶者でも、友人でも、同じ病気の人、誰だっていい。あなたの心の支えになってくれる人が居ますように。
最後までお読みいただきありがとうございました。